この土日はほぼ冬眠してました。干物女どころじゃねぇな...(p_-)
金曜日に、BASICPhの研修を受けてきました。
イスラエル発祥の、「強み」に焦点を当てた人と世界との関わり方、だそうです。
なぜトラウマ体験をしてもPTSDになる人とならない人がいるのか?人はどうやって回復していくのか?=どうやって生き延びるのか?ということに着目した援助モデルとのこと。
人は困難な状況に直面すると様々方法で対処しようとする(コーピング)のですが、対処法には6種類あって、自分や相手の得意/不得意を知って、それに応じた支援をしようというものです。下記が6つの対処法。
B:Belief(信念)希望、ジンクス、祈り、宗教、価値づけ・意味づけ、伝統、慣習
A:Affect(感情)喜怒哀楽、達成感、感じる・感じない
S:Social(社会)人と話す・頼る・相談する、SNSの活用、社会的役割を果たす
I:Imagination(直感)遊ぶ、創る、芸術鑑賞(音楽・踊り・他)、見方を変える
C:Cognition(認知)情報収集、計画、予測、分析、解決策を考える
Ph:Physiology(身体)食、睡眠、運動、ゲーム、痛み、リラクゼーション
順番にも意味があって、一般的に両隣のチャネル(チャンネル?)が拡大させやすいものらしい(例:Cが得意な人は、IとPhに拡大させやすい。もちろん個人によるので一概には言えないが)。なお日本では、S+Bの人が多い傾向があるとのこと(例:長男らしく、○○らしくあるべき、みたいな発想)。
個人的に「レジリエンス」という単語がアンテナに引っ掛かっていた時期ということもあって、色々と興味深いものでした。
レジリエンスを築く10の方法、最近できていない(´・ω・`)だからうつうつとしてるんやな気持ちが。 / “レジリエンス (心理学) - Wikipedia” https://t.co/WNnhLu44KC
— tenbin-girl (@tenbingirl) 2017年10月15日
概要はざっとそんな感じで、印象的だったことをメモしておきます。
今この瞬間を生き延びることが重要であり、内容に関わらず全て「強み」と考える
イスラエル(=戦闘地域)発祥ということで、何よりもまず”今この瞬間をなんとか生き延びる”ということに焦点が当てられるとのこと。US発の対処法などには、「適切」「不適切」があるが、BASICPhでは「不適切」という考えはないのだそう。
例:酒、ドラッグなど。←日本やアメリカでは「不適切」と考えられがちだが、これも「強み」と考える。
この視点が、温かくもあり厳しさを感じさせるところでもあるなぁと印象的だった。
特に日本では「逃げる」ということに対してネガティブな印象が強い気がしているんだけど、お国柄として「Belife」が強いのかしらとか、平和ボケ的な発想なんだろうか、とか色々思いました。
あとこれについては先日、ネット上で「良い人は生き延びられない」みたいな話を見かけたことと個人的にリンクした。夜と霧とか、羅生門で語られるような話。自分が行き延びるためなら何をしてもいいのか?他人を傷つけても?という究極の命題があるじゃないですか。
もちろん日本国憲法では公共の福祉に反したらあかんのですけど、それは現代日本での解答。これに対する世代を超えた絶対的な答え(真理)なんてないと思っているんだけど、個人的には。共生って、そんなに難しくないことだと思っていたけれど、それが難しい現実もあるのですよね。
too muchでも問題としない
上のこととも関連があるのだけど、全て足し算で考えるのだそうです。どれか1つに偏り過ぎているとか、過剰になってしまうことって往々にしてあると思うのだけど(過食症とか、アルコール中毒とか、SNS中毒とか?)、だからそれをやめさせるとかはないのだそう。ただ強みとしてとらえる。
長期的には、その得意なチャネルを深掘りして発展させていったり(例:食はPhだから、Phの他の行動、例えば運動とか眠りとかリラクゼーションとか)、他のチャネルに拡大させていったりするっぽいけれど。
私自身、「適材適所」とか個性を尊重して枠にはめられないことを理想としていたりするので、こういう視点は良いなぁと思いました。
神の視点で考える
イスラエル発ということで、ユダヤ教の発想?教え?を2つ話されてました。1つ目は「ノーペイン・ノーゲイン」。2つ目は「神の立場に立って考える」ということ。
日本ではよく「相手の立場に立って考える」ということが言われるけれど、神の立場に立って考えたらどうか?と。それは益々難しいなぁと思いつつ、なるほど確かに新しい視点を得られそうだとも思いました。
私は仏教徒のつもりで日々生きているのだけど、神様とかサムシンググレート的な存在は否定してません。実際、マザーテレサ版の逆説の10か条(8か条?)の最後に書かれている、"between you and God"という一文が好きです。人が不合理でも許しなさい、それは自分と神様との間のことで、他の人は関係ないんだというやつ。この言葉で救われたことが沢山ある。
ユダヤ教ならではの発想だと思うけれど、全体最適を考えろみたいな感じなのかな?とふわっとした印象ながらもちょっと頭に留めておきたいなと思ってます。(具体例とか出されなかったし)
他にも色々感じたところはあるのですが、なかなか奥が深そうなのとまとまりきらないのでこの辺で。
個人的には6つのチャネル、多分結構バランス良く使ってんじゃなかろうかと思ったけれど、それを相手に合わせて使えるってとこまでは全く至ってない気がするので精進します(´・ω・`)
緊急支援のためのBASIC Phアプローチ──レジリエンスを引き出す6つの対処チャンネル
- 作者: ムーリ・ラハド,ミリ・シャシャム,オフラ・アヤロン,佐野信也,立花正一,新井陽子,角田智哉,濱田智子,水馬裕子,丸田眞由子,岡田太陽,柳井由美
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