幸福追求権は自己決定権を包摂する?

今日は母の命日。

tenbin-girl.hatenablog.com

 

 この1年、濃厚だったなぁ。イベントとしていろいろあった。ST養成校での臨床実習、ST国家試験受験・合格。STとしての就職。相続税の確定申告、FP2級の受験・合格。

 そして、ひとりになってしまった父との関わりが急激に増えた。認知症になるのを食い止めようという狙いが一番大きいけど、人として励ましの気持ちもちゃんとある。そんな父とのやり取りで、掲題について思い至った話を書いておく。

 「熱中症気を付けなよ、ネットで話題になってたアイスベストを買って送ったよ」というやり取りの中で、実家リビングのエアコンが壊れたと発覚した。母の一周忌で家族が集まる数日前のことである。父のメールに「当日は扇風機になるから、気温が下がることを祈るのみ」なんて書いてあって、「いやいやいや私と夫は無理ですなんとかしよう」という旨送ったところ、父の方でも色々と検討・努力をしたらしく。金曜夜に業者が見積に来てくれることになったとのこと。

 業者の名前を検索して、私は自分が過去一人暮らしで水道業者を呼んでふっかけられた苦い記憶も重なり、「今日は見積とるだけにして。発注は別日ね。和室でもいいんだから、急がなくていいんだから」ということを伝えた。父は「わかってる、大丈夫」と言って電話を切った。

 そして金曜夜に電話が鳴った。「明日の夜遅い時間から工事やってくれるみたいだから、依頼しようと思う」。まてまてまてまて。いやっ、言ったよね。アンタ大丈夫とかわかってるとか言ってたよね。いわく、「ヤマダデンキで同等機種のパナソニックでは工事費用含めて28万だった、今回の見積もりは、本体12万で工事費あわせても25万におさまる位らしい」。担当者の若い男性が電話に代わってくれて、私は工事費詳細を聞いた。まぁ相場より全然高いよね。態度もスカしてるし、いけすかない感じだなと思ったけど、とにかく父が「もうめんどくさい、25万以内ですぐにやってくれるんだから頼もうと思う」というので、「(内心舌打ちしながら)まぁじゃあいいんじゃない」と言って電話を切った。

 問題は翌日。金曜夜の電話の後にSMSで、紙で見積もりをもらうようにとか、工事の時間は何時からか、など送ったのに返信がなかったので、心配になり土曜朝に電話をした。

 ・見積もりはもらってない。総額で25万を超えない程度。

 ・工事は今日の22時30分始まり予定

というので、まてまてまてまて(再)となった。22時30分ってそんな時間を提案してくる業者異常だよ?近所迷惑になるよ、警察呼ばれるよ、工事のクオリティも下がるし、危ないよ、せめて延期しなよ、紙で見積出してこないなんておかしいよ、などなど色々と言ったが、本人は片付けの時間がなくなるとイライラして取り付く島もなかった。なので、私もどうにでもなれという気持ちで電話を切った。そして兄にも金額と共にことの顛末を共有しておいた。

 すると電話を切った少し後に、「工事は来週水曜9時からに延期した」と父からメールが来ていた。私は割高であることはともかく、とにかく夜間の工事だけを避けたかったので、ひと安心...したのもつかの間。今度は兄が「25万は高すぎ」といって父に予約自体をキャンセルさせようと説得していたらしかった。そして父は頑なにそれを拒否していたようだ。

 私は今度は兄を説得した。「とりあえず工事は水曜に延期になった訳だし、明日の母の一周忌を心穏やかに迎えるためにも一旦今は放置しよう」「また日曜に話そう」とかなんとかいって。兄も「協力業者さんに聞いたら*1、〇円くらいでやってくれるって」「できるだけ早くキャンセルした方がいい」などとしつこい。けど結局こちらの言い分を聞いて、一周忌当日に持ち越しとなった。しかしながら当日はエアコンの話はあまりできず、帰り際に一応聞いてみたけど、キャンセルしない意思は固いようだった。

 そして掲題の件である。父はもういい歳をした大人なのである。仮に判断能力に衰えがあるとしても、公共の福祉に反しない限り好きなようにさせてやるのが本人の幸せなんだろうなと最近思うようになった。周りからみて疑問に思う行為だったとしても、本人なりの道理や気持ちがあるのであれば、それを認めるべきなんじゃないかと。納得は全てに優先する。当然、自己責任論とセットになるが。そして、私も一応利害関係者の一人なので、何かあった時にこっちがケツ拭ける範囲というのも条件になる。

 仮に今回の工事で父が痛い目をみても、それは本人が背負うべきことだから仕方ない。私もそういうところがあると自認しているけど、自分で痛い思いをしないと納得できない人種もいる。てか勝手に悪徳業者扱いしてるけど、すごく良い業者さんかもしれない(この繁忙期にすぐに工事してくれると考えたら、その分の価格とも言えなくもない)。時間が経ってみないとわからないけど、今回の出来事は、人の自己決定権を尊重しようという気持ちを思い起こさせてくれたギフトということにしておく。

 

 

↓「自己決定権」でAmazon検索したら、批判的な本があったので貼っておく。いつか読むかもしれない。

 

 

 

*1:兄は水回りの施工業者?っていうの?そういう仕事をしているらしい。よく知らないけど